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「Wake Up, Girls!を通して明るく前向きになってほしい」山本寛監督インタビュー

yutaka_yamamoto仙台を舞台にアイドルを目指す少女たちの活躍を描いたアニメ「Wake Up, Girls!(略称:WUG)」。2014年9月に仙台で初のライブツアーファイナルを迎え、10月からはスピンオフ作品「うぇいくあっぷがーるZOO!」がスタート。さらに12月14日(日)に幕張メッセで開催された大型イベントでは、2015年公開の続編が発表されるなど、怒涛の展開で話題を集めている。

今回は、そんな「Wake Up, Girls!」の監督を務める山本寛氏にインタビューを実施。WUGについてのお話はもちろん、仙台における今後の展開、監督から見た仙台の魅力についてなど、様々なお話を伺った。(取材日:2014年10月19日)

――2014年9月に「Wake Up,Girls!1st Live Tour『素人臭くてごめんね』」のファイナルが仙台で開催されました。プロジェクトとしては一区切りついたのではと思うのですが、これまでの「Wake Up, Girls!」を振り返ってみていかがでしょうか。

山本 みんな本当に頑張っていると思います。中の人たち(キャスト)がなんとか灯を絶やすまいとして頑張ってくれている。やはり、アイドルというものは一日にしてならずなんです。どんなアイドルもいきなりドカンとブレイクすることはありません。必ずひとりまたひとりとファンが増えていく。そして、そうやって増えたファンは離れにくいんですよ。「推し」という概念が最近使われていますが、そんな「推し」の強さを実感しています。とはいえ、WUGもこのままでは良いとはまったく思っていません。まだまだスタートしたばかりなので、ここからどう変えていけるのかを考えています。

――今後の展開として、仙台でやってみたい企画などがあればお教えください。

山本 何においてもまずは仙台に来る回数を増やすことですね。それもできればWUGの7人全員で。彼女たちの本業は声優です。WUGでデビューしたわけですが、最近ではそれぞれが他の作品にも出始めていて、7人揃うのが難しくなってきています。アニメイト仙台で開催した「リスアニ!」のイベント(2014年10月開催)も3人だけの出演でした。7人を揃えるためにはなるべく大きなイベントにしないとダメですね。もちろんライブでも良いのですが、もっと大きな露出をやっていきたいと思っています。とはいえ、繰り返しになりますが大事なのはやはり回数を重ねることです。とにかく場数をこなしていかないと。それがアイドルとしての次のステップになるんじゃないかと思います。

――「ヤマカンナイト!」や「ゆめ★まちプロジェクト2014〜CONNECT 地域のたから〜」に出演するなど、監督お一人でも仙台に来る機会が増えていますが、こういった来仙は今後も継続されるのでしょうか?

山本 そうですね。いろは横丁を気に入ってしまったのであそこに通いたいです(笑) いろは横丁には、WUGにも登場した「仙壱屋」というお店があるのですが、ここの焼き鳥がめちゃめちゃ美味しいんですよ。あとレトロな佇まいに惹かれて入った「なつかし屋」も良いお店でした。炊き出しの煮物がたまらなく美味しかったし、秋刀魚も絶品でした。仙台は牛タンも旨いし魚も旨い。食が本当に素晴らしいので、遊びに来る感覚で頻繁に来たいと思っています。

震災のことを忘れるというわけではありませんが、震災抜きでも仙台を盛り上げよう、という方が前向きなのかなと思っています。ぼくがそういう方向にシフトしたからといって意味があるかはわかりませんが、できるだけ「Wake Up, Girls!」という作品を通してみなさんに明るく前向きになってほしいなと考えているので、そこに向けて今後も活動していきたいと思っています。

――山本監督から見た仙台、あるいは東北の魅力とは何でしょうか?

山本 僕は大阪生まれなので、もともとは東北とまったく縁がなかったんですよ。もう関西がすべてで、東北はよくわからない土地だというイメージでした。東北には震災後に入れ込むようになったのですが、関西とは真逆に近い印象ですね。

関西はとにかく主張する文化。街を歩いていても「美味しいでっせ」「売れてまっせ」って看板やら何やらアピールがすごいんですよ。それに対して仙台は大人しいですよね。今日も仙台の街中を歩いて来ましたが、元気がないとか寂しいとかではなく大人しい。主張が控え目だなと感じます。そんな東北の方々の人柄の柔らかさというか、誰でも暖かく受け入れてくれるような、ニュートラルで懐の広い感じが好きですね。本当に居心地が良い。

例えば、東京でも大阪でも街を歩いていると、変な人に絡まれたりとかイラッとする瞬間ってあるんですけど、仙台ではそういう経験ないんですよ。お国柄なんでしょうね。クリスロードみたいなアーケードは大阪や東京にもありますけど、大体どこも殺気立っています。なんか怖いんです。けど仙台の商店街にはそれがない。敵意がないんですよ。そういうところが仙台や東北の魅力なのかなと思います。

――最後に仙台のファンに向けてメッセージと今後の意気込みをお願いします!

山本 冒頭の話に戻りますが「Wake Up, Girls!」はまだまだスタートしたばかりなので、2015年、2016年、そしてその先を見ていただきたいと思います。あとは規模をもっと大きくしていきたいですね。

以前、「仙台経済界」のインタビューでは「桁違いの活動を展開していきたい」と話しましたが、やはり経済効果という意味で桁をひとつ上げたいと思っています。(作中に登場する)ビジュゥさんや天ぱりさんで客足が増えたというお話も伺っていますが、まだまだ足りてないと思っています。願わくば、仙台のもっと色々なところで「Wake Up, Girls!」を利用していただいて、さらなる経済効果に寄与していきたいと考えています。

【山本寛氏プロフィール】
1974年生まれ。大阪府出身。アニメ制作会社Ordet(オース)代表取締役社長。京都大学文学部を卒業後、京都アニメーションに入社、「涼宮ハルヒの憂鬱」シリーズ演出を経て「らき☆すた」監督。Ordet設立後の主な監督作品に「Wake Up, Girls!」「かんなぎ」「フラクタル」「戦勇。」「宮河家の空腹」等。2013年には東日本大震災チャリティーアニメ「blossom」を制作している。

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